報告

2021.12.01

模擬バス停を設置しました

令和3年11月に、模擬バス停(写真)を弐番館玄関前と本館駐車場前に設置しています。面会等で同和園に来られた皆様には、その都度このバス停を目にされていることと思います。
このバス停は、役目を終えた実際のバス停に設置されていたものをご寄贈いただいたものです。
模擬の時刻表も貼り付けておりますが、市バスも醍醐コミュニティバスももちろん停車しません。
「医者に行かなければ」「買い物に行かなければ」などと施設を出て行こうとされるご入居者がおられ、認知症等などにより何故外出したのか、そして目的地も同和園への帰り方も分からなくなってしまわれるということがあります。
施設の出口付近に模擬バス停を設置することによって、過去の経験から最も身近な交通手段であるバスに乗っていこうとベンチで待たれる、それを通りがかった職員がお声掛けすることにより、施設の外へ出られることを未然に防ぐことができます。
バス停のベンチでバスを待たれている間に、ご入居者が落ち着きを取り戻される時間ができるとも言われています。
ドイツ等ヨーロッパの高齢者施設、そして日本国内の施設でも取り組まれているところがあり、その効果が認められているとお聞きしています。
同和園としてはご入居者の行動の制限はできるだけ少なくして自由を尊重しながらも安全を確保することに万全を期して来たところであり、今回、模擬バス停を設置させていただきました。施設職員の手によって「同バス」へと生まれ変わった引退後のバス停を、温かく見守っていただけますと幸いです。
ベンチが休憩所として、園内の散策途中のほっこりできる場所として、また面会場所としても既にご活用いただいております。